明日の自分へ

主にUnityのゲーム開発に関することを呟いていく予定

創作を始めたきっかけ、理由(後編)

前回は他人と比較して勝手に挫折したところまででした。
しかし、いま改めて創作を目指しています。
タイトルにあるその「きっかけ」と「理由」、今回はそのお話です。

自分語りです。よろしければお付き合いください。

 

 

きっかけに至る前

創作を手放してからは、特に目標の無い日常を過ごしていました。
と言っても、人生には目標が必要!なんて意識、当時は持ち合わせておらず、レポートなり仕事なりをこなして、気になったゲームを遊んでいただけです。
それでもまぁまぁ楽しくはあったのですが、徐々に2つの疑問が浮かんできます。

 

――今やっていることは、本当に楽しいと感じていることなんだろうか。

――このまま会社を卒業したら、その先の人生はどうなっているのだろうか。

 

1つ目は、ゲームをプレイしている瞬間は楽しい、けれど電源を切ったら楽しさが無くなる。そんな感情への疑問でした。自分の中で楽しさが持続しない。
穴が開いたコップのように、注ぎ続けないと空っぽになる。それは「楽しい」ことなのか。

2つ目は、時期としては就職して数年、今から2年前辺りからの疑問です。公の場に書くのも何ですが、私はプライベートではほぼ他人と関わっていません。繋がりのある人間は必然的に会社関係に絞られます。その状況で、会社との繋がりもなくなったら…と想像したことがきっかけでした。

とはいえ何をすべきかも分からなかったので、そのまま日常が過ぎていきます。

きっかけ1:Little Witch Nobeta

「Little Witch Nobeta」は、Pupuya Gamesが開発している3Dアクションシューティングゲームです。2020年6月24日にSteamで早期アクセスが開始され、私は6月25日に購入していました。
存在を知ったのは、たまたまPVを取り上げた記事をWebで見かけたというものです。購入の動機もPVに好みのキャラクターがいたからでした。感覚としては、これまでに買って遊んだゲームの一つ、という程度です。

 

それが、プレイを進めていく中で一変していきました。

 

キャラクターが可愛い。これはPVでも表現されており、そのようなゲームは他にもあります。
しかしLittle Witch Nobetaは作りこみが凄かった。走れば転ぶし、大振りで殴ればよろめくというゲーム性の部分以外にも、詠唱すると口元がアニメーションする、指示を無視された黒猫の目が形を変えるなど。
個人的には、ボス役のモニカが攻撃時に目を見開き、狂気の一端を垣間見た気がしたのが印象的でした。

ステージの雰囲気・世界観が良い。
フロムソフトウェアの「DARK SOULS」をオマージュしているためか基本的に暗く、そして所々の明かりが映えます。私はうっすらと暗い中に浮かぶ風景が好きで、ゲーム内の雰囲気と非常に相性が良かったようです。
また、自分のルーツを探す主人公のノベタ。叶わぬ願いを持ちつつ、ノベタに思いを託して散っていく人形たち。やたらと口調が厳しいガイド役の黒猫。それらはゲームの一要素でない、生きたキャラクターの感触。
ゲームとしては閉鎖的な空間が多いです。ですが、勢いに任せて初めて書いたレビューに「この世界の先が見たい」と表現したほど、画面の先に拡がりを感じていました。

 

初めて創作を意識したときの、体験したゲームの世界からの想像。
20年越しに再び呼び起こされた感覚でした。

きっかけ2:実践版GRIT やり抜く力を手に入れる

勤め先の会社で目標設定があります。その中の一つに「自己啓発」があり、私は読書を習慣づけることを意図してKindleを始めました。選ぶ本は大体が思想系で、マインドセットに関するもの。この本も、当時はUnlimited対応というのもあり、多くの中の一冊として選んだものです。
GRITは聞いたことがなく、それに基づいた内容はそれなりに目新しいものでした。ただ、私が衝撃を受けたのはそれらではありません。それは万人に向けられた質問のリストの中にありました。

 

「あなたが楽しいと思える時は?」

 

これは、いくつかの質問の後、私が最も深く胸を打たれたものです。
文章にすると平凡なものです。数多くの読者向けに書かれた質問であり、特別なものではないはずです。
でも、私は泣いていました。

はじめ、この質問の答えをまじめに探してみたのですが、何も見えるものはありません。
仕事でやりたい事、遊んでみたいゲーム、その他…。目を閉じて考えてはみるけど、納得できる答えがない。真っ暗闇です。

そんな時に浮かんできたのが、学生の時に想像していた風景やキャラクターでした。これまでも不意に思い出すことはありました。でも、それが今この時に、また現れてきた。

まだ何かしらの熱を持っている。残っている。

ただの思い込みかもしれないし、都合の良い解釈かもしれません。それでも私は嬉しいと感じていました。かつて憧れて、目を背けてきたその世界は、今もまだ在り続けているんだと。

 

そして

現在です。きっかけは与えられました。あとは私が行動できるかどうか。
正直なところ、何もしてこなかったこれまでが悔しいですし、自分より若く、さらに経験や実績を積んでいる人が羨ましいです。意識が変わったところで、今の環境や行動習慣をすぐには変えられない自分にももどかしい。

でも、生業とするなら相当な覚悟が必要ですが、幸い今は個人でも活動がしやすい環境です。自分の中に熱が感じられる間は前に進めるはず。
だから、たとえ遅くてもその道を進みたい。そして形を与えたい。自分の中に生まれた世界を表現したい。そのために、創作の世界に再び入ろうとしています。

 

これが、私の創作への理由です。

 

 

さて、ここまで長い独り言でしたが、もしお付き合い頂けた方がいらしたらありがとうございます。大した内容ではないと思いますが、私自身は転機だと感じたので、形にするために記事にしました。
いつの日か、最初はこうだったよねと笑い話に出来ることを願って、この話を終わります。
それでは。