明日の自分へ

主にUnityのゲーム開発に関することを呟いていく予定

unity1weekの共有会LT枠は緊張したけど楽しかったお話

2020年8月に開催された「Unity 1週間ゲームジャム」のオンライン共有会イベントが
9/12 (土)と9/19(土)に2回にわたって開催されます。
そして先日の9/12(土)、私もLT登壇者の一人として参加しました。

unity1week online共有会についてはこちらをご覧ください。

meetup.unity3d.jp

 

アーカイブはこちら


📣 unity1week online共有会 #2-A 📕

 

そして私の発表資料はこちらです。

 

 

とりあえずどうだったの?

すごく緊張したけど楽しかったです(タイトルそのまま)
何が良かったかを並べると、

  1. トーク内容を考えるので、普段以上に考察する
  2. LT登壇者同士で交流が出来る
  3. 自分の考えを話すのが楽しい

ということで、以下振り返りになります。
なお本記事の最後に、発表時は触れていなかった内容について補足があります。振り返りに興味ないよって人は目次から飛び越えちゃってください。

 

「普段以上に考察する」について

"共有会"なので、聞き手に知見なり気付きなりを拾ってもらうことが重要です。
登壇者に手を挙げた以上、取り留めのない話はしたくありませんでした。
話の内容はYoutubeアーカイブを見て頂くとして、私が意識したことは

  • 実体験に基づく内容である
  • 聞き手が想像できるような一般性のある内容である

の2点を備えるようにすることです。

当たり前と言えば当たり前ですが、「実体験」が話し手固有の具体的な事例に対し、
「一般性」はその逆と言ってもいいでしょう。その2つを両立させるためには、自分の「具体的な体験」「抽象的な表現」にする必要があります。

 

私の登壇宣言からの思考を例にします。

8/21:登壇枠への応募宣言

unity1weekへの参加は今回が初でしたが、unity meetupで前回のonline 共有会の
ことは知っていました。なので、今回も開催されるんじゃないかなぁ~という見立てはあり、一応その時の心づもりはしていたのです。
で、実際に登壇枠で応募したわけですが、この時点でのアイデアは次の一点のみ。

 

「(ほぼ)初心者でも飛び込める良イベントがあるよ!ということを伝える」

 

アーカイブとして配信内容が残ることで、unity / unity1week未経験者が偶然視聴する可能性もあるはずです。そんな狙いで私は、「(ほぼ)初心者の自分が経験を共有すれば、同じ立場の人の参考になるのでは」という考えで登壇を決めたということですね。
どちらかというと、unity1week経験者よりは、未経験者へ向けた内容を目指していたのです。 (リアルタイムで見ていた人を軽視したわけじゃないです!念のため!)

しかしながら、考察はこの時点でほぼゼロ。
なんか整理できてないけど、良い経験が色々あったよねぐらいの材料が手元にあるだけでした。

8/30 :大まかな流れ作成

ひとまず全体感を確認していた段階です。中身が書き込まれている部分も、私自身の振り返り内容に留まってました。メインに据えたい部分はまだページが存在するだけです。つまり考察が進んでいないということですね。毎日頭を悩ませている…というわけでもなかったのですが、多少意識を向けたくらいでは経験から意味を拾えない、という実例でしょうか。

ちなみに、2週間に延長されたunity1weekの評価期間はこの日に終了しています。

9/5  :第一版

9月に入ってから考察が加速していきます。開催1週間前くらいにはセルフリハーサルしたかったことや、相互練習・事前確認などのイベントがあったことが奏功していました。冒頭のアイデアではただの宣伝なので、私がunity1weekの評価期間中にやっていたこともこの時点で反映されています。単に参加してみたよ から 参加してみてこんな事になったよ くらいには進化していました。

なお、その当時はこのまま発表するつもりでいたのですが、実際には2割ほどがさらに修正されています。

9/10:第二版

 この前日の9/9に、こんなことを呟いています。

 どの部分で「もっといい流れ」が浮かんだのかというと、「評価期間中にやっていたこと」の部分でした。イメージとしては、参加してみてこんな事になったよ から 参加してみてこんな狙いでこんな事やってみたよ に進化した感じです。ようやく、意味(何故それをしたのか)が明示されたように思いました。それが、最終版の発表資料ですね。

 

これらの考察は、登壇宣言をした時点では全く形が存在していないものでした。8/21からの約3週間、頭の片隅で意識が働いていたおかげで得られたものです。
まぁ、実際の発表を視聴された人に分かりやすく伝わったか~とか、そもそも気づきの要素が含まれていたか~などは分かりませんが!

 

「登壇者同士で交流」について

unity1weekはオンラインでの開催のため、コミュニケーションは主にテキストベースなものになります。それはそれで利点はあるのですが、温度感とか雰囲気はやはり分かりません。
それに関して、事前確認や相互練習・本番などにおいて、バーチャル空間で顔を合わせられたことは、貴重な接点*1になっていたと思います(私はFacerigのアバターでしたが)
本番後は30分程度の雑談があり、いろいろと裏話(?)が聞けたりしたのも単純に楽しかったですね。

 

「自分の考えを話す」について

ブログを書いている人は大体そうなのではないかと思ったりしてますが、自分の考えを話すことはそれ自体が楽しいと感じています。議論のように何かを突き詰めるものではなく、自由に意見を言えて、それに誰かが乗っかってくれる。自分が考えていたことが誰かに響いていることの実感。この連鎖が楽しい。

unity1week online共有会はこの辺りの配慮が徹底されていて、非常に安心して参加することが出来ました。

 

と、ここまでが振り返りです。
ここからは補足。

発表内容の補足

  • ☆5の理由を書き留めることについて(スライド14)

面白いゲームを作るには「既存の面白いゲームを要素に分解するというテクニックを聞いたことがありまして、これを極めてシンプルに実践したものが「☆5の理由」になっています。
unityroomのシステムはゲームへの評価を項目ごとにつけられる上、全員分の評価(集計値)と比較が出来たり、あとで確認したりと細やかな便利さがあります。また、unity1weekでは、期間が限られているため部分に特化したゲームも多く、既成の人気ゲームと比べて要素もはっきりしているように思います。
そんな理由から、尖っている部分・取り入れたい試みに注目する意味で「☆5」に絞って要素を言語化する、というのがここでの狙いになっています。

 

  • 評価項目の看板の位置について(スライド16)

こちらは私の実体験ですが、6つある評価項目のうち、いくつかは互いに関連した判断基準を持っているように感じたため、看板の位置を「遠い」「近い」と区別するように配置しています。(スペースの都合と考察時間の都合で、発表資料では不十分ですが...)
例えば、「楽しさ」と「操作性」は互いに関連してるではないでしょうか。プレイヤーがボタン入力しても、5秒後にやっと反応するアクションゲームはどちらも低い評価になりそうです。ゲームはプレイヤーの入力を受けてレスポンスを返すことで成立するため、その流れに障害を感じる時、「操作性」が悪いために「楽しさ」が損なわれる、という理屈*2です。そして逆もまた然り。
私の場合、面白かったゲームをいざ評価するとき、「楽しさ」を上げるべきか「操作性」を上げるべきかで迷ったことが度々ありました。

 同様に、「絵作り」と「サウンド」と「雰囲気」も関連していそうです。「絵作り」と「サウンド」がゲーム内容と調和しているとき、「雰囲気」の評価が高くなる、というイメージですね。一方で、「絵作り」と「サウンド」だけだと直接の関連はなさそう*3

そういった感覚から、単に評価項目ごとに要素を書きだすに留まらず、関連性を含めて要素を配置すると、より深い見方が出来るのではないでしょうか。

 

 

以上、unity1week online共有会#2-A の振り返りでした。

ここまでお付き合いありがとうございます。
「unity1week初参加」の「共有会初登壇」でしたが、
実際のところは「初」の冠に全力で頼っていた面があります。
次以降は実力勝負。自分を磨いていきたいですね。

それでは。

*1:個人的には前回の記事の冒頭で言及した出来事が、一番印象に残っています

*2:反応が鈍い、というのが意図したゲーム性であれば別ですが、

*3:関連が無さそうなところに斬新さあり、という見方もアリかも